バイオリン演奏予約

　明日私は教室でバイオリンの演奏をすると予約が入っています。
　サプライズです。
　一石二鳥のどんでん返しです。

　話せば長くなります。

　先週まで，保健室に２人の実習生が来ていました。
「子ども達と触れ合うために，教室に給食を食べに行きます。」
　大歓迎です。早速，どの班で食べるかくじ引きをしました。

「くじ引きに当たった班は，もれなく先生が付いてきます。椅子を２つ用意してください。」　　
　当たった班は大喜びです。
　そして，私もです。

　その日，私はお客様のように用意された椅子に座れます。
　いつもは自分のことは自分でしています。
　それから，恥ずかしくて話せない子ども達を横目に，独占インタビューできるのです。

　T先生には給食後，チアダンスを踊ってもらいました。
　部活で踊っていると聞いたので，お願いしました。

　ちょうど，ポンポンが教室にあります。
　去年に運動会のダンスの小道具として，試作したものです。
　結局，１００円ショップで購入しましたが，無駄にしないで，時々子ども達を応援するのに使っています。
「歌って踊れる先生」は尊敬するM先生から伝授済みです。

　T先生のダンスに盛り上がりました。
　雨の日の休み時間にポンポンで遊ぶ子がいるほどです。

　W先生は部活でオーケストラでビオラを演奏していると聞きました。
「ビオラはバイオリンより一回り大きい楽器です。」
　こちらも，演奏の約束を取り付けました。

　折角なので，他のクラスの子にも聞かせたいと思いついたのが，Aタイムです。
　AETのA先生と触れ合いとして，金曜日の昼休みに行われています。

　交渉して，紹介も引き受けました。

　前半は，早押しゲームです。
　そろそろ終わりという時に，こんな問題が出されました。
「A先生の誕生日はいつでしょう。」
「答えは今日です。」
「みんなでハッピーバースデーの歌を歌いましょう。」

　次に，後半の演奏です。
　私は家から埃だらけのバイオリンを持ってきて比べました。
　リクエストはA先生のためのハッピーバースデーと月の歌のビリーブです。

　Aタイムは大成功でした。

　ところが，
「先生もバイオリンを弾いて。」
と，のたまう子がいました。
「今日は，W先生のオンステージだから，あとでね。」
　その「あと」が明日です。

　AタイムはA先生の誕生日のお祝いができ，W先生のビオラ演奏を聴けて一石二鳥でした。
　でも，なぜか私が石を投げ，自分に跳ね返って当たってしまったようです。

　出しゃばりが過ぎました。